2021年5月18日(火)
自転車出張修理の古田輪業です。
パンク修理(パッチ修理)なら自分も出来るよ!っていう方もまぁまぁいるかと思います。
正直パッチをペタっと貼っておしまい、なので簡単といえば簡単なのですが、
実はパンク修理が一番面倒なんです、というお話。
こちらは本日小金井市で作業した自転車のチューブです。
バルブの下あたりに小さなキズが見えると思いますが、この画像を見て違和感が無いでしょうか?
多くの人が気が付かないとおもいますが、バルブの位置から考えると、タイヤの横に穴が空いています。
通常何かが刺さった場合であれば走行面(タイヤ、チューブの下側)に穴が空くはずです。
なにかの拍子に横に刺さる場合もありますがごく稀です。
ということは走っていて何かを踏んだわけではなさそうだ。イタズラで故意に刺した様子もない。
しかも穴の形も鋭利なものが刺さった場合と違うようだ。
という事でタイヤ側に問題があるのでは?という疑問が出てきます。
タイヤを外してよく見ると外側からでは分からない事が見えてきます。
白いペンで囲った中に小さなキズのようなものが見えるでしょうか?
正直良くわからないと思いますが、タイヤのサイド部分が劣化して破けて来ています。
更に拡大してライトにかざしてみたものです。小さなキズのようなところから、ライトの光が漏れているのがわかるでしょうか。
本当に針の先ほどの傷ですが、チューブの穴が空いていた部分と一致します。
たったこれだけの事でもタイヤの中で高圧になったチューブが僅かな穴から押し出されるようにして傷んでパンクしてしまいます。
原因はタイヤ側にあるので、タイヤ、チューブ交換となりました。
どうでしょうか?先程の写真でタイヤ交換が必要だと判断できた方はいないのでは無いでしょうか?
よく何回もパンクする、入れても入れてもなんか抜けている気がする。
そんな場合はこのように見をとしがちなダメージがタイヤの方にある場合が多いです。
最初からタイヤ交換なのであれば確認する必要もないのですが、パンク修理で行けそうだ、となった場合は一つ一つ原因を探って行かなければなりません。
中には2つの原因で2ヶ所穴が開いていた、なんて場合もあります。何かが刺さってパンクして、その上空気が抜けて走った為に更にリム打ちパンクした、とか。
ですので結構神経を使いますし、原因がはっきりしない場合も。
そんな場合は最後まで見落としがあったのでは?というのが払拭出来ず、モヤモヤとしたまま終わる事もあります。
というわけでパンク修理ってちゃんとやると意外と面倒だよ、というお話でした。
自分で修理してみよう、という場合には、タイヤの方もよく確認してみてください。
参考になれば幸いです。