こんにちはフルタ輪業の古田です。最近は電動自転車もかなり普及してきて、子供のせタイプの電動自転車は有名メーカーではほぼ電動自転車になってきました。
そしてその値段の大きな部分を占めるのがバッテリー。現行のものだと4万円前後のものが主流になってきます。
数年乗って最近バッテリーがヘタってきたのか、すぐに充電がなくなる、エラーが出て充電出来なくなる。
しかし、4万円はちょっと…と思って探していると
「リサイクルバッテリー」とか「バッテリーセル交換」
なんていうのが出てきます。Amazonや楽天なんかでも見たことある方も多いのでは?
今回はこのバッテリーのセル交換、リサイクルバッテリーって大丈夫なの?というお話。
バッテリーセル交換、リサイクルバッテリーの不安要素
交換済みのものを販売している場合や、自分の持っているバッテリーを送って交換してもらうパターンもあるようですが、気になるのがその評価がまさに賛否両論であること。
バッテリーが復活した!という声もありますが、以前と全く変わらない、もしくはもっと悪くなった!なんて声も。
お客様に聞かれることも増えてきて自転車屋としても気になっていたのですが、色々と調べた結果、現時点ではおすすめ出来ないかな、という結論になりました。
今回はその理由を解説していきたいと思います。
そもそもバッテリーなんて売っても全然儲んないんですよ(泣)
また、バッテリーの専門家でもなんでもないのでその点もお断りしておきます。
そもそもリサイクルバッテリー、バッテリーセル交換とは?
さて、そもそもリサイクルバッテリーとかバッテリーのセル交換とはなんぞや?
電動自転車のバッテリーの中はバッテリーセルと呼ばれる、大きめの電池みたいなものがぎっしりと詰まっています。
こんな感じのやつですね↓
そしてそれを制御するコントローラー(制御基盤)から出来ています。
バッテリーセル交換というのはこの電池部分を交換する訳ですね。
確かに痛んだバッテリーを新しいものに交換したら、良くなるんじゃないの?と思いますよね?
私もそう思ってました。でもなんでこんなに評価が賛否両論なのか、と疑問に思い調べていくと、このコントローラー部分にその理由がありました。
電動自転車のバッテリーの仕組み
そもそもリチウムイオンバッテリーというものは非常に不安定なものらしく、バッテリーセルもさることながら、それをどのように管理、制御するか、というコントローラー部分が重要な役割を担っているようで、こちらに不具合があると、そもそもバッテリーセルを交換したところで根本的な解決になっていない場合があるようです。
加えて自転車メーカーの方でも危険防止の観点からある程度バッテリーが消耗してきたり、一定の時間が経過するとバッテリーが使えないようにするプログラムが組み込まれている場合もあります。
そして、バッテリーは充電回数(何回充電器に乗っけたか)まで管理していますので、ある程度の年数使用したものだと、なんらかのエラーや保護回路が働いている可能性があります。
このような場合にはバッテリーのセルのみ入れ替えてもあまり意味をなさない、変わらない、ということが考えられます。
これがバッテリーセル交換の低評価の一因になっているかと思います。
逆に考えれば充電回数や使用期間が短く単純なセルの劣化や不具合であれば直る可能性もある、ということなので、良くなったという評価があるのはこのパターンでしょう。
しかし、バッテリーの不具合が起こるのはやはりある程度の期間使用している場合がほとんどだと考えると、新品同様に直る確率は低いような気がします。
しかもこの制御部分とセルはそれぞれの性能に合わせて機能するようになっているはずですから、全く違うセルに入れ替えたところで本来の性能を発揮できる可能性は低いと考えるのが妥当かと思います。
ということで、バッテリーはセルだけ交換しても、元通りになる可能性は低い、という結論に至りました。
結論
冒頭に書いた通り「現時点では」ということですので、今後変わってくる可能性はあります。
セルの交換業者もさまざまあるようなので一概に言えない部分もあるかと思いますが、世間での賛否両論の理由はこういう事なんだな、こんなリスクがあるんだな、という部分を参考にしていただければと思います。
一応メーカー的には保証外の扱いになりますので形式的にも「ダメです」としか言えない部分もあるんですが…それを言い出すと元も子もないので今回は敢えて色々と調べてみた次第です。
リサイクルバッテリー、セル交換をお考えの場合はあくまで自己責任でお願い致します。
参考になれば幸いです。